Choueke Family Residence

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KOICHI NOMIYAMA (1900-1984)

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(その二)「マンドリンを持つ男」

この絵は最初に目を引いた作品でした。 その時は、本物を見たわけでありませんでした。実際の絵ではありませんでした。ジャパニズ・アメリカン・アンソロジイ協会が出版した本に写真が載っていたのです。
若さと希望に満ち溢れたものでした。若者のみなぎった力が顔や手の大きいずんぐりした表現に現れていました。ブルーの澄み切った色とカラーの花の白さが清潔感にあふれていました。そして画題は「マンドリンを持つ男」でした。 整理していた手紙の中に次のような手紙がありました。

 

「楽器を持つ男」(1929)

 


 「サンフランシスコ・アート協会第51回展覧会」

4月3日 1929

許山孝一殿

サンフランシスコ・アート協会の次回の年次展示会へ、貴殿より出品されました下記の作品は選考委員会によって承認されました。
「楽器をもつ男」
全ての作品は展覧最終日に通知書に記述されている要領に従って返却されます。 選考されなかった作品の引き取り希望のアーチスト各位は4月17日後であればいつでも返却いたします。ご協力有難うございます。


委員長 E.Spencer Macry 

「マンドリンを持つ男」は1929年のサンフランシスコ・アート協会の展覧会に入選したものでした。許山さんは1928年に美術学校を卒業していますから、初めて大きな展覧会に入選したものでしょう。手紙もその喜びも大きく、そのため協会からの通知書を亡くなるまで保存されていたのでしょう。その他の入選結果を知らせる手紙はこれ一通しか残っていません。
私は、この絵を見たいと思いました。そうすると不思議なものでいろんな情報が向こうから自然と入ってきました。
「AYUMI」という本は在米日本人一世、二世、三世の文学、美術などの思い出として小説、詩、絵画、写真などが収録されたもので、絵画部門には国吉康雄や保忠蔵、石垣栄太郎、Henry Sugimoto等の作品が掲載されており、1982年に出版されました。
通知後53年も温存されていた絵が「AYUMI」によって日の目を見ました。但し「楽器を持つ男は「マンドリンを持つ男」になっていました。
1980年、サンフランシスコにいる時、許山さんの友人がこの様な本が出版されるので、「絵」を出さないかと誘ったそうです。それで許山さんは出版社に持っていって、預けました。その後、許山さんは日本に帰国し、アメリカには年に一回帰るようになりました。その後、この絵がどうなったか本人が亡くなった今となっては分かりませんでした。
ところが今年の3月、アメリカの友人からネットに載っていると言う知らせが入りました。


桜の咲くショウエケ・ファミリー・レジデンスの庭園

 

「Kouichi  Nomiyama」で検索したら、「楽器を持つ男」があのままの色で、大きく映し出されました。但し、画題は「自画像」になっていました。それも日本の神戸にあることが判明しました。ショウエケ・レジデンスに飾られている事も分かりました。早速ショウエケ・レジデンスに手紙を出しました。
願えば通じるものです。 所有者のトニー・ショウエケさんが 4月(2014)に来日されることが分かりました。数度のメールのやり取りで、すっかり親しくなり、神戸を訪問する約束ができました。 ところで、ショウエケ・ファミリー・レジデンスとはどういう所でしょう。

 

リビングルームでのトニー・ショウエケさん(2014・3・30)

 


正式名称は「CHOUEKE FAMILY RESIDENCE」です。
神戸にある異人館の一つで、英国風の白い瀟洒な建物です。
英国の建築家A.N Hanselの設計で、当初はスイスの領事館として1896年に完成しました。その後、ショウエケ・ファミリーがその建物を譲りうけましたが、初代のショウエケ邸は1945年の神戸大空襲で大きな被害を受けました。1954年までに修復を行い、現在は一階部分は美術品展示室として、二階は居住部分として使用されています。
リビングルーム、広間、客間、サンルームとどの部屋の壁も所狭しと絵画で飾られています。浮世絵、横浜絵、長崎出島風景、藤田嗣治、荻須高徳の絵画が展示された一つの美術館です。
そのような所で許山さんのこの「マンドリンを持つ男」がひときわアメリカンモダンとして目をひきました。
そのトニー・ショウエケさんを2014年3月30日に訪ねました。大変気さくな方で、驚いたことには日本語がぺらぺらです。辞書を片手にアメリカにメールをしていた私の苦労はなんだったんでしょう。


ショウエケ・レジデンスに飾られた「マンドリンを持つ男」

 

1945年に神戸で生まれ、小、中、高と神戸のインターナショナルスクールで勉強し、大学入学のためアメリカに帰国したそうです。戦前、戦後は有馬に疎開していたと言うことでした。
御両親が長年に亘り、レジデンスを守り、神戸市と神戸市民との親善に尽くされているそうです
肝心の「マンドリンを持つ男」の話に入りましょう。トニーさんは2006年か2007年頃ロサンゼルスの小さい展覧会でこの絵に偶然出会い、色の心地良さ、線の力強さに魅せられて、直ぐ購入したそうです。

 


「マンドリンを持つ男」の前のトニーさん

 

その時1500ドルでした。サイズ縦102.5、横79cmの大きい絵です。その後、ロサンゼルスで許山さんの絵を探したけれど見つからなかったという話でし    た。

トニーさんは絵をアメリカやヨーロッパで購入したが、日本画、浮世絵や日本の画家が描いた絵はやはり日本の方に見てもらいたいと言う考えのもと、このレジデンスで公開しているそうです。それで「マンドリンを持つ男」も神戸に飾られているのです。

 

   
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